合同会社設立マニュアル

業務執行社員、代表社員の決定

 合同会社の業務執行権、代表権は定款により自由に設計できます。(下図参照)

定款の定め 業務執行権 代表権 イメージ

業務執行社員の定めなし
代表社員の定めなし(原則)

社員全員

社員各自

A A A A A

業務執行社員の定めなし
代表社員の定めあり

社員全員

選ばれた代表社員

B B A B B

業務執行社員の定めあり
代表社員の定めなし

業務執行社員

業務執行社員各自

C A A A C

業務執行社員の定めあり
代表社員の定めあり

業務執行社員

選ばれた代表社員

C B A B C

A=業務執行権あり、代表権あり

B=業務執行権あり、代表権なし

C=業務執行権なし、代表権なし

※業務執行する社員が複数いる場合は社員の過半数の決定により業務を執行します。

※業務執行権も代表権もない社員は、登記事項にはなりません。

資本金、出資者の決定

  合同会社の出資者は「社員」と呼ばれます。出資は金銭又はその他の財産に限られ、労務での出資は認められません。
 また、合資会社の有限責任社員と異なり、定款の作成後、設立登記までに出資する金銭又は財産の全額の払込みが必要です。
 株式会社同様に最低資本金の規制はありません。

  合同会社は原則、社員全員が業務執行者(株式会社で言うところの取締役)となりますが、定款の定めにより社員の一部を「業務執行を行わない社員」とすることも可能です。
 利益配当は原則、各社員の出資割合に応じますが、定款で別段の定めを置くことも可能です。詳細は「損益分配割合の決定」を参照してください。

商号、目的、本店所在地の決定


商号


 商号とは会社の社名のことであり、登記事項となります。
 社名の前か後に「合同会社」を表記する必要があり、「LLC」の表記はできません。
 会社法施行により従来の類似商号規制は廃止され、同一市区町村内に同じ社名の会社を設立することが登記上は可能となりましたが、近所の会社で既に使用されている社名で会社を設立するのは、やはり避けたほうが良いです。後々トラブルに発展しかねません。
 また、著名な会社名やブランドもしくは商標と全部もしくは一部が同じ社名の使用も避けるべきです。不正競争防止法という法律により、商号使用差止請求や損害賠償請求の訴訟を起こされる可能性が高まります。

 規制はなくなったとは言え、同一住所に同一社名の会社を設立することはできません。設立の際には従来以上に類似商号の調査を慎重に行う必要があると考えます。


目的


 目的とは会社の事業内容のことで、登記事項となります。
 類似商号規制の廃止に伴い、以前のように詳細かつ具体的に記載する必要はなくなりました。日本標準産業分類などをご参考に決めるのが良いと思います。
 ただし、許認可を要する事業(宅建業、建築業等)を行なう場合は目的について要件がある場合がありますので、あらかじめ確認しておくことも大切です。


本店所在地


  本店所在地は会社の住所のことで、登記事項です。
 ビル名や部屋番号を登記上の本店に表示するかどうかは郵便受けの事情等により判断してください。